手の痺れの症状
痛みやお身体の不調、違和感をかかえたまま、日常生活を送っていらっしゃいませんか？
手の痺れを治すために、いろいろ試していらっしゃいませんか？
手の痺れを緩和するお手伝いとして、当院は鍼灸治療を行っています。
当院では、症状をお聞きして「脈診」を行い、「鍼灸」の施術をします。 これまでの経験と脈診から得られた状態をもとに、患者様のお身体のためと、手の痺れの症状の緩和を目指します。
当院の手の痺れの鍼灸治療にご興味があれば、是非お読みください。
手の痺れとは
手指の痺れがある場合、原因は多数あります。
痺れる範囲や発症状況などである程度予想ができることが多いです。
痺れといっても、個人により感じ方が異なり、ビリビリと電気が走ったような感じ方があれば、ズーンと重たく痛いような感じ方などさまざまです。
手の痺れの原因とは
片手のみの痺れがあり、もう片方の手には無症状の場合、頚椎症性神経根症が考えられます。
頚椎症とは、頚椎の骨が変形したり（変形性頚椎症）、クッションの役目の椎間板という組織が変性し膨隆したりする（頚椎椎間板ヘルニア）などがあります。
神経根とは、脊髄から分かれて手に分布する初期の枝で、頚椎症が原因で変形した骨や椎間板が神経根を圧迫すると手に痺れが走ります。
手指が痺れる場合、痺れの範囲で手を走行する橈骨神経[とうこつしんけい]・正中神経[せいちゅうしんけい]・尺骨神経[しゃっこつしんけい]の三つの神経があります。
●橈骨神経が障害されると、主に親指・人差し指・中指側の手の甲の痺れ・手首と手の甲側に曲げにくくなります。
原因は、外傷や骨折による神経損傷が多いようです。
●手根管症候群[しゅこんかんしょうこうぐん]とは、手の親指から薬指にかけて痺れや痛みを感じます。
手のひらの付け根には「手根管」というトンネルがあり、手首の骨と靭帯に囲まれていて、その中を9本の腱と正中神経が通っています。
腱を覆う膜や、それぞれの腱を連結している「滑膜」が炎症を起こし、腫れて厚くなると正中神経が圧迫されて、小指以外の指先に痺れが起こります。
また、夜間や早朝に痺れや痛みが強くなり、手を振ると痺れや痛みが緩和する、親指の付け根がやせるなどの症状があります。
妊娠・出産・更年期の女性に多く、女性ホルモンのバランスの乱れが関係しているのではないかと考えられているそうです。
●肘部管症候群[ちゅうぶかんしょうこうぐん]は、小指と薬指が痺れたり、感覚が鈍く感じる病気です。
肘には尺骨神経があり、肘の内側にある筋肉や骨に囲まれた靭帯の中の「肘部管」という空間を通っています。
尺骨神経は、小指と薬指の指先まで伸びていて、小指と薬指側の感覚を司っています。
小指と薬指が痺れる・肘を曲げた姿勢で痺れが強くなる・箸が使いにくくなる・指を広げにくく、閉じにくくなるなどです。
長年肘を酷使してきた人に起こりやすいといわれています。
手や腕を酷使する職業の人・子供の頃肘を骨折したり怪我をしたりしたことのある人・スポーツ選手に起こりやすくなります。
●胸部出口症候群とは、鎖骨と第一肋間にある狭い隙間（胸部出口）のことで、身体の左右にあり、神経の束や血管が通っています。
なで肩の人で、頑固な肩こりや脱力感を感じる場合、胸部出口症候群の可能性があるそうです。
●脳卒中「身体の片側に痺れ」「麻痺」「ろれつが回らない」などの症状が見られたら脳卒中の可能性があります。
迷わず救急車を呼びましょう。
●糖尿病が進行すると末梢神経に痺れが出て、手以外にも足も痺れることが多いです。
また、左右の手に痺れが現れるのが特徴です。
手の痺れの緩和方法
まずは患部を安静にしましょう。
手首を激しく動かす運動や、曲げ伸ばしの動作はなるべく避けましょう。
血行が良くないと、肩こりや首こりを生じさせ、手の痺れを引き起こすことがあります。
身体を動かすことは血行を良くしますので、ウォーキングなど適度な運動を心がけましょう。
料理でフライパンを振る・包丁を良く使うなど、手首・腕への負担になるべくならないようにしましょう。
洗い物などで手を冷やさなように、手が濡れたら良くふき取りましょう。
家事の全ては手首・腕・首・肩など負担がかかりますので、気を付けて行ってください。
これ以上すると酷くなりそうな時には、早めに休憩し悪化を防ぎましょう。
手の痺れへの鍼灸の施術内容
当院の鍼灸治療は「脈診」に基づいて鍼と灸を使って施術を行います。
手の痺れを緩和するには、まずは問診・聞診をさせていただきます。舌診や脈診、経絡を使ってお身体の状態を調べて得た情報をもとに、手の痺れのための鍼灸を施します。全身と局所の各鍼灸治療があり、症状の度合いや患者様のお時間などのご都合で必要な鍼灸治療を見極めて施術します（全身と局所では鍼灸治療にかかる時間の違いあり）。
小児向けの鍼灸治療も行いますので、お子様のご来院もご相談ください。
手の痺れの症状と鍼灸治療
＜手の痺れ：手根管症候群＞
[症状]
２～３週間前より、右手の親指付け根が痛み、軽いシビレがある。
手作業が多い。
首こり肩こりも強い。
[治療]
右手の手根管あたりの腱の緊張状態を調べて、はりとお灸で治療しました。
一週間毎の第4診
右手の親指付け根の痛みやシビレは楽になられました。
首こり肩こりも緩和されているものの、まだ残っているようで、継続してはりとお灸で治療を行っています。
＜手の痺れ：肘部管症候群＞
[症状]
日頃より首こり肩こりはある。
一昨日に右手小指側がシビレてきた。
長時間にわたってパソコンを使用していた。
[治療]
右肘の状態を調べると、腱や周辺の筋肉の緊張が強くなっており、末梢神経にはこれといった異常はありませんでした。
腱や周辺の筋肉の緊張が取れるよう、右肘周辺にはりとお灸で治療しました。
一週間後の第2診
右手のシビレは忘れていたそうです。
＜手の痺れ：胸部出口症候群＞
[症状]
２～３日前から左手上肢のシビレが出て、今までとは違った作業を一生懸命した後だった。
日頃から首こり肩こりは強い。
[治療]
左手の末梢神経を調べましたが、あまり異常は診られず、左胸から上肢にかけて筋肉の緊張状態が強くなっていたので、はりとお灸で治療しました。
一週間後の第2診
首こり肩こりはあるものの、上肢のシビレは消失しておられました。
＜左上腕骨を骨折後の肩こり、手のシビレ＞
[症状]
半年前左上腕骨を骨折、以後肩こり、手のシビレがある。
2か月前から、腰痛、臀部、左膝に力が入りにくい等々。
実はこの患者さん、2年前に14回程通院されていた復帰の患者さんです。
この度、また当院にお越しになられたことが非常にうれしく思いました。
[治療]
第1診 以前同様に、全身的に経絡診断を行い、左手の骨や腱、筋肉などの状態、腰・股関節の状態を調べ治療を進めました。
第2診 調子がいい。左上腕も楽になったし、腰や臀部も良いとの事です。患者さんが「最近、近所に老人施設が出来たから妻と見学に行ってきまして。それで思ったんですよ、こんな所にはなるべくお世話になりたくないと･･･だからこれからは自分に投資します。先生の所に来て、身体のケアをする」と言われました。”嬉しい、ほんまに嬉しいです。涙出そう”と思いながら治療させて頂きました。
以降、お仕事上土曜日しかお越しいただけませんが、可能な限り治療に来られています。
＜肩凝り・首凝り・腰痛等あちこちの痛み＞
[症状]
肩凝り・首凝り・腰痛等あちこちが痛むと来院。
治療後の調子が良いからと定期的に治療を継続し、現在に至る。
左眼の黄斑円孔手術の為、2週間入院。
術後1週間うつぶせ状態を余儀なくされたす。
ずっと下を向いた状態だった為、左手のシビレが出現。
退院後、首・肩凝りが激しく、左手のシビレが強いと訴えられた。
首肩周辺の腱・筋の緊張が強く、左手末梢神経の巡りが悪い。
[治療]
退院1週間後、右足を引きずりながら来院されました。
右足下肢の肉離れを起こしたとの事です。
右足下肢は内出血で真っ黒になり、パンパンに腫れており、とても痛々しい様子でした。
右足の筋肉の緊張が非常に強く、出血を起こした後の瘀血(おけつ)が強いです。
右足下肢の肉離れは以後、5回の治療でほぼ回復しました。
その後、ぎっくり腰になって来院されました。
3回の治療で回復しました。
それからすぐに左膝が痛いと訴えられました。
入院前、必ず筋力は落ちるから気を付けようとお話し、入院中も出来るだけ動き回っていらっしゃいましたが、術後の経過も思わしくなく、ずっと下をむいたままほとんど動けない状態で、かなり気持ちも落ち込み、落胆されていたとの事です。
ただ退院後は、眼の状態が良好で、良く見えると喜ばれ、仕事に復帰されました。
ほどなく右足の肉離れを起こし、ぎっくり腰になりと散々で、筋力の大切さを痛感させていただきました。
ただこの方の場合、当院で長い間鍼灸治療を継続されていた為、回復も早かったのだと考えております。
＜交通事故以来両手のしびれ＞
[症状]
交通事故以来両手がしびれ、朝起きた時が非常につらい。
病院にて、ムチウチ、第6第7頚椎[けいつい]がずれていると診断される。
同時に腰痛も事故以来ある。
鍼灸治療を何度か受けたが、強い刺激だった為、鍼が怖いとおびえて受診。
[治療]
全身的に経絡診断を行い、加えて頚 [くび](首)、末梢神経、腱･靭帯、筋肉、腰等を調べて鍼とお灸で治療を行いました。
頚 [くび]の痛み、シビレ、腰痛は徐々に緩和されて、しばらく継続され治療を終えました。
＜船釣りで電動リールを使わず、手でリールをまいた後日、左手の痛みとシビレが出る＞
[症状]
山陰へ船釣りに出掛け、電動リールを使わず、一生懸命手でリールをまいたそうです。
その後日、左手の痛みとシビレが出現し、色々治療するも、症状の改善がみられないそうです。
[治療]
全身的に経絡診断を行い、加えて頚、腱・靭帯、筋肉、左手末梢神経等の状態を調べました。
左手抹消神経の炎症が通常と異なった為、色々と調べてみると、糖尿病が左手の末梢神経に影響している様なので、患者さんに聞いてみると、軽い糖尿病があるとの事でした。
状態に合う様に治療を進め、9回で症状が消失致しました。
手の痺れのまとめ
手の痺れについては、さまざまな要因があります。生活習慣、加齢、病気に由来するものなど…
手の痺れの症状を緩和して快適な生活を取り戻すためには、早めの手の痺れの治療を行うことが大切です。
鍼灸治療は長い歴史があり、鍼灸の施術として「不定愁訴（なんとなく体調が悪い）」にあてはまる症状などは、鍼灸治療で症状が緩和する可能性があります。
鍼灸院では、患者さんが来院されたら、まずは来院されるきっかけになった症状や部位、発症の原因や経過、その他にも色々なことをお聞きし、その後、脈診・腹診・舌診などの東洋医学的検査、さらに法的に可能な西洋医学的検査も実施するケースが多いです。それらから鍼灸の適応か否かの判断をし、病状や体質の診たてを行った後に、適切な経穴に鍼灸を施します。
大まかに言うとこのような鍼灸治療の流れがありますが、古来より日本の鍼灸治療には流派のようなものが様々にあり、それぞれの鍼灸師が学んできた流派の教えに則って東洋医学的な診たてを行います。また施術に関しても同様に、経穴の選択、鍼の刺し方・灸のすえ方など、それぞれに良いとされる鍼灸方法で行います。
（公益社団法人 日本鍼灸師会のサイトより一部を引用）
手の痺れは鍼灸治療で症状の緩和が見込めますので、気にかかることがありましたら、お気軽に「ご予約やお問い合わせ」ください。